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高専(工業高等専門学校)卒業生が教える高専のメリットとデメリット

高専卒業生は就職率が高いといわれていますが、本当のところどうなのか。
高専を卒業した筆者が、皆さんの疑問にお答えいたします。

高専(工業高等専門学校)ってどんなところ?

高専は中学卒業生を受け入れ、5年間一貫で「専門技術者」を育成する学校です。

ストレートに卒業すれば20歳で卒業でき、短大卒と同等の学歴になります。

高専のほとんどは国立ですが、公立、私立もあります。

学科によってバラつきは出ますが、女性は全体的に少なく、男性比率が高いです。



高専のメリット

就職率が高い

一般的に高専卒業生の就職率は高いといわれています。
これは本当でしょうか?

実際のところ、ぼくの感覚でも「高い」と感じています。

就職率100%と聞いていましたが、ぶっちゃけ100%ではありませんでした。
これは、昨今話題の内定取り消しによるものでしたが。
しかし、ほぼ限りなく100%に近いと思っていいと思います。

それも、就職先は「名前を聞いたことがある企業」が多いです。

ぼくの同級生の就職先は以下がありました。

参考

  • 富士通
  • ソニー
  • パナソニック
  • スズキ
  • 本田技研工業

など

学費が安い

一般的に、大学への進学をする場合、4年間で800万~1500万円かかるといわれています。
ところが、高専は5年間で100万~200万円で済みます。
ぼくは奨学金を借りましたが、返済がとても楽で助かっています。

正直、中途半端に私立の理系大学に行くぐらいであれば、高専に行くことをオススメします

有名大学への編入が可能

高専卒の学歴では足りないという方もご安心を。
高専からは大学編入の道もあります。

大学編入も優遇されており、一般的に自分の偏差値の5~10以上の大学に偏差が可能といわれています。

ぼくの同級生の賢い方々は、以下のような大学へ編入していました。

参考

  • 東京大学
  • 京都大学
  • 筑波大学
  • 神戸大学

など

高専のデメリット

赤点の点数が高い

一般的な高校では赤点は30点未満とされていますが、高専では60点未満が赤点となります。

赤点の基準が高いため留年する人も少なくなく、3年生頃の新年度から知らない年上の方が同じクラスになったり、同級生だった人がもう一年同じ学年だったりすることも珍しくありません。
場合によっては自主退学をする方もいました。

高専病が発症する(可能性が高い)

高専病とは、医者に掛かって治るものではありません。

学校によって違いはあるものの大抵は工業系であるため、女子の入学希望者数が少ない。そのため男子高専生が女子を見るのは、通学時の電車の中がほとんどである。その為、世間一般に見てかわいいと思えない女子の容姿を好きになったりする人も少なくない。しかしこの症状は、入学当初から見られるわけではなく、入学してから1カ月、遅くとも半年で症状が現れる場合が多い。そしてこの高専病の一番厄介なのは、伝染することである。誰か1人でも高専病にかかった場合、そこから、仲良くなった人物に伝染していくことが多い。

出典:http://ja.uncyclopedia.info/wiki/高専病

女子にも発症します。

高専病は女子にもある。しかし、男子の症状の性別をひっくり返しただけではない。女子が少ない学校の為、男子からの視線が中学校のときよりも多くなる。そして、自分の容姿を過剰に評価したりし、自分は可愛いのではないかという勘違いを起こすのである。程度によるが、大概男子よりかはましである。

出典:http://ja.uncyclopedia.info/wiki/高専病

冗談のようで本当の話です。

高専に通いつつも、一般の高校生と接点を持っておくことが重要かもしれません。

同級生の卒業後の職種が代わり映えしない

就職を希望する学生は、ほとんどの場合、推薦を受けることができます。

ぼくの卒業した高専では、就職希望の学生向けに、企業からの募集条件票が公開されていました。
受けたい企業があれば、その企業に推薦での面接に行けるのですが、もちろん、在籍している学科に関係する就職先しかありません

一般的な高校生は、もちろん高専出身者と同じような職種もあるでしょうが、例えばパティシエとか料理人、アパレル関係や美容師といった職に就く人もいるでしょう。
しかし、高専を卒業した同級生は「だいたい同じ業種」にいることが多く、代わり映えしません。

これをデメリットととるか、メリットととるかはおまかせします。

ぼくの様に、情報系を卒業して、情報系の職に就き、その後転職して別の業種へ…という方ももちろんいます。

大卒に比べて初任給が安い

専門性のある学校を卒業しているため、一般的には入社早々に即戦力として期待されている高専卒業生ですが、大卒に比べて初任給が安いです。

ぼくが入社した企業では、情報系の企業だったにも関わらず、文系大学卒業生(プログラミングのプの字も知らない方)がぼくより給料高くてひきました



【まとめ】ぼくは、自分の子供に高専を薦めたい

メリット・デメリットはありますが、個人的には自分の子供にも高専を薦めたいと思っています。

個人的には高専を出ることで「研修制度がしっかりとした大企業」に入社しやすくなり、そこで社会人として必須のビジネスマナーを学び、あとはその企業の知名度を利用して転職すればいいと思っています。

高専生に限らず、新卒というブランドは一生で1回しか使えません
トランプでいえばジョーカーです。

このジョーカーの切り方によって、今後の社会人生活が大きく変わってくるといっても過言ではないと思っています。

人は、1,000時間でプロの入口に立ち、3,000時間でプロになり、10,000時間でトップレベルのプロになれると言います。
1日8時間の労働で、250日/年を5年間続けると10,000時間になります。

入社して5年は、その道で働き続け、他業種に移って同じ様に10,000時間続ける。
トップレベルのプロ×トップレベルのプロ=他に類を見ないトップレベルのプロになることが、今後は求められてくるのではないでしょうか。

その前段として、高専を使うことは、ぼくは間違っていないと思います。

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